五常会瀬戸の里は1984年に創立され、33年を迎えました。地域における中核的な拠点として高齢者福祉の発展に尽力を尽くしてきました。岐阜県や中津川市の行政に携わる皆さん並びにご家族や地域住民の皆さんのご支援に深く敬意を表する次第であります。
私は2006年に縁あって理事の一員として法人の経営に携わることになりました。大学において経済学を講じる立場から見ますと、今後わが国の高齢者福祉を維持し発展させることは容易ではないと思われます。
なぜならば、介護需要がこれから25ないし30年にわたって増加していくのに対して、一つには人口高齢化に伴う社会保障給付費の増加を主因とする政府の累積債務の増大が財政再建に向け高齢者福祉の効率化を促すであろうこと、二つ目には現役世代人口の減少が医療・介護関係の人材の供給不足を招くであろうと考えられるからであります。望ましいのは認知症予防などの医療技術の発展と健康管理意識の浸透などによって、高齢者の皆さんが最後まで健康寿命を全うされ、住み慣れた地域で人生を最後まで謳歌されることによって、介護需要を増加させないことであろうと思います。
とはいえ、上記の2つの制約を踏まえ、団塊の世代が75歳を迎える2025年に向け、高齢者福祉の効率化・質的向上を図るべく、地域包括ケアシステムを構築していくことで、コンセンサスができつつあると考えられます。五常会の理事の一員として、行政や福祉関係および医療関係の皆さまとともに、当地域の包括ケアシステムの一翼を担い、高齢者福祉の発展にいささかでも貢献していきたいと存じます。また利用者の皆さんに満足していただけるような介護サービスの向上に、職員の皆さんが安心して邁進できるよう、その環境整備に努力していきたいと思います。
土屋 大二郎
五つの恒常不変の真理の意味で、儒教において孔子の教えの根本をなしています
仁・・・仁義・真実・まこと・誠意 義・・・正しいすじみち・義理・すじ 礼・・・礼儀 智・・・知恵・ちえ・認識 信・・・信義・誠・確信・信ずる 儒教の徳目がこの五つに整理され始めたのは、戦国末漢時代に おける五行思想の影響と考えられます。
つまり「五常」は
又、参考までに 「人倫五常の道」といわれる場合の五常は、五倫の意味です。「倫」とは、、人として踏み行う道、そして人間関係又はそれを秩序づける理法の意味です。だから「五倫」「五常」はあらゆる人間関係、すなわち人倫の根本をなすという意味で、今までのことを総括して一般に人倫五常の道ともいわれています。 この五常の心を大切に、という願いから「五常会」と名づけました。
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